手首の突起はデッサン初心者でも知っている特徴的なポイントですが、
『これが何なのかを詳しく知る人』は少数です。
こうした小さな違和感は一見どうでもいいことのように思えますが、
複雑な人体を理解するには、一つ一つの違和感の解消がとても重要。
すぐに改善する人と放置してしまう人では上達スピードに
大きな差がでて来るのです。
このページでは人体の内部構造の一部・手首の突起について
解説していきます。
突起の正体は腕の骨
手首の骨は前腕にある尺骨の先端。
前腕には尺骨と橈骨の二つの骨があり、それぞれ別の役割を担っています。
ただしこの突起は常に体表してはいません。
見える時と見えない時があるのです。
そのカギとなるのが手首の回内と回外です。
前腕の二つの骨はお互いに影響し合っており、手首を曲げると
橈骨が尺骨の周りを交差します。
その影響で手首の部分に骨の突起が現れるのです。
手首の突起は一見大したものではありませんが、
手の表情を描くには手首はとても重要です。
そして人体は全て理由のある凹凸で構成されており、
知識なしには狙った曲線は引けません。
上級者の人体曲線が魅力的なのは、こうした内部構造を細部まで把握し、
正しい知識で絵を描いているからです。
色気のある人体、力強い人体、シリアスやバトル漫画にも欠かせない
魅力的な人体は骨格や筋肉の知識が必要不可欠です。
デッサン中級者から上級者を目指すなら
たとえ小さなことでもゆっくり少しずつ、
着実に知識を積み重ねていくことが大切です。
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