「大ゴマ背景が億劫で机に向かいたくない」
「この1コマをアシさんに頼んだら何万円かかるんだろう」
以前はこういう悩みを抱えていた方も多いはず。
ですがクリスタの写真LT変換機能を使えば、ワンクリックで背景が描けてしまいます。
大半の時間と費用をカットできるので、本当に頼もしい機能です。
ただし写真のLT変換はそのままでは漫画には合わないので、多少のコツが必要です。
ここではクリスタの写真LT変換を使った洋館の加工メイキングをご紹介します。
写真の読み込み方法はこちら
写真LT変換の基本はこちらをご参照ください。
コントラストを意識しよう・クリスタで洋館のLT変換
使用写真:南国の洋館
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まずはクリスタに写真を読み込み、LT変換の設定画面を開きます。
(レイヤータブ→レイヤーのLT変換)
ここでは2枚の線画を使って作業を進めます。
1枚目はライン幅を0にしたメイン線画
2枚目はライン幅を3にしたサブ線画に、トーンワークを加えて
それぞれOKボタンでLT変換します。
サブ線画を使う部分、捨てる部分を決めます。
ここでは洋館部分にのみ線の太いサブ線画を使うことにしました。
「LT変換した自然物」は漫画に合わないので、思い切って捨ててしまいます。
2つの線画を良い所どりしたら、いよいよ加工のスタートです。
LT変換後のモノクロ画(左)と写真(右)を見比べた時、一番の問題は何でしょうか。
答えはコントラストです。
各物体が色分けされた写真に比べ、モノクロ画はコントラストが弱く、
各パーツの立体がわかりにくくなっています。
そこでコントラストをつけるため、一番目立つ水面にグラデーションを貼ります。
これだけでかなり印象が変わりました。
次に、洋館の装飾を加筆します。
細かい部分はクリスタがLT変換してくれているので、
「大まかなパーツの輪郭線」を直線で描き足すだけでOKです。
影になる部分にベタを加えると、立体感とコントラストがでます(3枚目)。
どんどん加筆して、立体をつけていきます。
ベタ部分はトーン削りブラシで綺麗なグラデーションにしました。
白フチを加えるとさらに漫画っぽくなります。
自然物を描き直します。
ここでは上からベタで葉を描き足しています。
※黒葉(遠景用)ブラシ使用
この時点でLT変換直後と比べ、コントラストがかなりしっかりしてきました。
仕上げに空にグラデーションを貼り、雲を描きます。
※雲ブラシ使用
ホワイトで光源を加えて完成です。
コントラストをつけ、輪郭線を描くだけでカンタンに漫画風の背景になりました。
1から描けば数時間はかかる背景ですが、
クリスタのLT変換と素材を使って所要時間はたったの50分でした。
これなら大ゴマも怖くありませんね。
使用写真:南国の洋館
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漫画風に見せる、クリスタ写真LT変換のコツまとめ
・2枚の線画の良い所を合わせて使う
・面やパーツのコントラストをしっかり分ける
・大まかな輪郭線を加筆する
・自然物を描き直す
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