3Dレンダリングはアタリからペン入れまでをボタン一つで行える機能ですが、
描画された線は全てが均一でいかにも機械的な印象です。
そのため3D線画の補正にはベクターレイヤーが必須です。
しかしコミスタの場合、ラスターレンダリングと比べて
ベクターレンダリングは歪みが激しく、修正なしには使い物にならない場合があります。
このページではコミスタの3DLTでベクター線を綺麗に出すコツを
「お膳セット」と「縁側02」3D素材を元に解説します。
※クリスタでのこの作業工程は一長一短となり、あまり大きな効果はありません。
3D素材の基本的な使い方は下記リンクをご参照ください。
●3D素材の基本
3DLTで綺麗なベクター線画を作る・コミスタver
コミスタで3D素材を読み込み、アングルを決定します。
レンダリング画面にはラスターレイヤーとベクターレイヤーを選択する項目があります。
ラスターレイヤーでレンダリングした線画とベクターレイヤーでレンダリングした線画。
ベクターレイヤーの線画は所々歪んで立体が崩れ、明らかに汚いのがわかります。
縁側02のケース。ベクター線画の方は使い物になりません。
よってレンダリングは常にラスターレイヤーを選択し、
ラスターでレンダリングした線画をベクターレイヤーに変換します。
ベクターレイヤーの変換を行う前に、
ベクター設定ボタンから変換設定を開き、補正の数値を設定します。
この数値が低いほど変換の精度が上がりますが、
同時にファイルのデータ容量も重くなるので面積の広い線画を扱うときは注意が必要です。
変換が完了しました。元のラスター線画と比べても全く見劣りしません。
↓元のラスター線画
↓ベクターレイヤーでレンダリングした線画
ラスターレイヤーからベクターレイヤーに変換すると線が若干太くなります。
その場合はフィルタの線補正→線幅修正を選択します。
ベクターレイヤーの場合、0.01mm単位の調整が可能です。
縁側02のラスター線画
↓ベクター変換後の線画
↓線幅補正後の線画
↓ベクターレイヤーでレンダリングした線画
3DLTの操作性をはじめ、モノクロ作画の作業効率に於いて
コミスタはいまだ第一線の現役ソフトです。
コミスタで3D素材をよりよく使いこなすため、是非この方法を利用してみてください。
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